ハードウェア選択
Last Modified: Tue Dec 27 00:06:02 JST 2011
ハードウェアを選択するためには、何に使うかを明確にする必要がある。
一般にネットワークサーバとして使う場合は、それほど高水準のハードウェアは必要でない。
個人が一人で使うだけなら、価格的には5万円以下のマシンでも間に合ってしまうと思う。
しかしネットワークサーバでも、多数のユーザがアクセスする Web サーバのような場合では、かなりのスペックのマシンを用意しておかなければならない。
どんな部品が利用可能か知りたい場合は、
Freebsd.org の
Release Information から、必要なバージョンのリリースノートを参照するとよい。
使えるハードのリストが簡単にまとめられている。
チープな構成
ネットワークサーバとして必要最小限の構成をまとめると、だいたい次のようになる。
- CPU
まあ Pentium 以上だったらなんでもよい。
100MHz もあれば十分だ。
- メモリ
あまった SIMM をかき集めれば、16MB はあるだろう。
それで十分だ。
- ディスク
IDE 500MB もあればインストール可能だ。
今時、500MB のディスクを探す方が難しいと思う。
- ビデオとディスプレイ
VGA が表示できればなんでもいい。
一番お金のかからないところだ。
- ネットワークカード
ここは注意して選ぶ必要がある!
もし手持ちのカードを使う場合は、まずリリースノートをチェックしておこう。
自分のカードの正体が分からなかったり、リリースノートに載っていなかったら、使うのはあきらめるべきだ。
というのもトラブルの原因はほとんどがネットワークカードに集中するからだ。
買う必要がある場合は、ここだけはケチらないようにしなければならない。
PCI バスが使えるなら、一番のお勧めは Intel EtherExpress Pro/100B だ。
ISA じゃないとだめとか、高すぎるという向きは、NE2000 互換のカードを選ぶべきだ。
- FD ドライブ
ブートディスクで起動するために必要。
- CD-ROM ドライブ
FreeBSD のインストールに必要。
ネットワークインストールするつもりならなくてもよい。
- マウス
いらない。
- キーボード
インストールが終わったら不要。
ただしマザーボードによってはキーボードがないと起動できないものもあるので注意しなければならない。
あとはケースとケーブルがあれば OK だ。
グレードアップのポイント
マシンが高負荷にさらされるとき、何を増やし、どれをアップグレードするかは大変難しい問題だ。
というのも、負荷の原因によって対応策が異なるからだ。
負荷の計測については別のページを見てもらうとして(工事中)、ここではいくつかポイントだけを示そう。
- メモリ
Unix においてメモリはスピードと密接な関係にある。
というのも「メモリが足りない→ディスクスワップが起こる→CPU 時間を浪費する」という流れにより、処理能力が落ちてしまうからだ。
だからサーバ上で使うアプリケーションのメモリ消費をできるだけ正確に見積もり、余裕を持って準備しておく必要がある。
- ディスクスピード
容量はあまり問題にならない。
重要なのはスピードだ。
ネットワークサーバの場合、アクセスが集中すると、データを捌くためにディスクと CPU に負荷がかかる。
このとき IDE ディスクを使っていると、アクセスごとに CPU 時間を削られてしまい、ますます負荷が高くなるという悪循環が発生しやすい。
これを回避するために SCSI ディスクを選ぶという方法がある。
もしディスクアクセス時間そのものがボトルネックになるのなら、ディスクアレイの導入なども考慮すべきだ。
- CPU
当たり前だが CPU をグレードアップすれば処理能力も上がる。
ただ CPU のグレードアップはコストが高い割に効果が少ないという欠点もある。
高負荷下でメモリもディスクも問題ないという確信が得られるまでは、CPU の交換は我慢した方がいい。
ちなみに、多くの場合ネットワークそのもののボトルネックが一番問題だと思う。
こればかりは、お金をかけないと解決することができない。
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