rc.conf 解説
Last Modified: Tue Dec 27 00:06:02 JST 2011
FreeBSD のブートシーケンス
rc.conf は、ブートシーケンスのごく初期段階で処理される。
rc.conf はシェルスクリプトだが、様々なパラメータの設定が行われるだけで、具体的な処理は別のスクリプトが行うようになっている
(詳しいことは、/etc/rc から順番に読んでいけば分かる)。
rc.conf はひとつだけではない。
実行される順番にそれぞれを紹介しておく。
- /etc/defaults/rc.conf
システムデフォルトのパラメータが設定される。
ファイルを読んで参考にしてもいいが、直接変更してはいけない。
- /etc/rc.conf
defaults の次に読まれるファイル。
/stand/sysinstall が参照するので、これも手で変更するのは好ましくない。
- /etc/rc.conf.local
最後に読み込まれるファイル。
最終的に、ここでの設定がシステム設定として反映される。
変更点はこのファイルに書き込む。
例として、IP アドレスとデフォルトルート、ホスト名などを設定する場合の rc.conf.local の内容を示す。
network_interfaces="fxp0 lo0"
ifconfig_fxp0="inet 192.168.64.2 netmask 255.255.255.0"
defaultrouter="192.168.64.1"
hostname="xorn.srs.ne.jp"
rc.conf 変数一覧(抜粋)
すべてのリストと解説は、rc.conf の manpage に載っている。
ここでは変更が必要と思われる項目だけ挙げておく。
if_config_fxp0="inet 192.128.64.2 netmask 255.255.255.0"
のようになる。
ifconfig_lo0_alias0="inet 127.0.0.254 netmask 0xffffffff"
IP アドレスのエイリアス設定。
alias0、alias1… のように、一台のマシンに複数 IP を割り当てることができる。
実際には lo0 のエイリアスではなく、fxp0 などの NIC に対応したデバイスに割り当てる。
named_enable="NO"
named (BIND) を起動するか否かを決定する。
自分のマシンで DNS をサービスする場合は YES にする必要がある。
他のマシンから DNS 情報をもらうだけなら変更しなくてよい。
nfs_client_enable="NO"
NFS クライアントとして nfsiod を起動する場合に YES に変更する。
NFS サーバにアクセスしないなら、変更しなくてよい。
nfs_server_enable="NO"
NFS サーバとして nfsd を起動する場合に YES に変更する。
NFS クライアントにアクセスを許さないなら、変更しなくてよい。
ntpdate_enable="NO"
NTP を用いた時刻合わせを、起動時に行うかを決定する。
ntpdate の詳細は manpage を見てほしい。
参照できる NTP サーバがあるのなら、YES にするのがよい。
ntpdate_flags=""
ntpdate に与えるフラグを指定する。
ntpdate を使うなら空欄のままではだめで、サーバ名を指定しなければならない。
NTP の設定 を参照すること。
xntpd_enable="NO"
xntpd を起動するか否かを指定する。
xntpd の設定については NTP の設定 を参照すること。
defaultrouter="NO"
デフォルトルート(ゲートウェイ)アドレスを指定する。
マシンが外部ネットワークに繋がっていなければ関係ない。
static_routes=""
スタティックルートのルート識別名を、スペースで区切って指定する。
詳細は別項を参照(工事中)。
gateway_enable="NO"
マルチホームマシンをゲートウェイとして利用する場合に YES に変更する。
router_enable="NO"
routed を起動し、RIP をサービスするか否かを指定する。
RIP は、特に事情がなければ使わない方がよい。
ルーティングの詳細については別項参照(工事中)。
keymap="NO"
キーボードタイプを指定する。
NO のままだと、101 英語キーボードとなる(ふつーはこれ)。
moused_enable="NO"
YES にすると、コンソールでもマウスが使えるようになるらしい。
lpd_enable="NO"
lpd を起動するか否かを指定する。
YES にしたことがないのでよく分からない。
sendmail_enable="YES"
sendmail の起動を指定する。
外部からメールを受信する必要がなければ、NO に変えてよい。
ローカル(マシン内)のメール配信にはまったく無関係。
sendmail_flags="-bd -q30m"
変えなくてもよいと思うが、どーしてもというなら止めない。
check_quotas="NO"
起動時に chekcquota を起動するか否かを指定する。
quota を使わないなら無関係。
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