ceDiary
クルマ日記

2002年、車を買い換えた顛末と感想などをまとめたもの。 何かの参考になれば。

車を選ぶまで
ミラージュを買ったのは8年前、100万円そこそこの買い物だった。 その前に乗っていたのもミラージュだが、 それは高校のときの友達から買った中古だった。 その友達を乗せて事故ってしまい、 修理するよりマシということになって、当時売っていた別の型式のミラージュを買ったのだった。 なにしろ修理に持ち込んだ三菱のディーラで、 その場で決めたようないい加減な買い方で、 交渉もへったくれもない状態だった。 後になってよく考えてみると、 その店はミラージュは扱っていない系列の販売店だったのだ。 ってゆうか、販売店に売ってない車種があるんだということを全然知らなかったのだ。
それから8年、ミラージュはロクに洗車もされぬまま、 ゲタ代わりに使われてきた。 10万キロを超えてよく走るもんだなあ、日本車ってすごいなと思う一方、 そろそろ新しい車が欲しいなあと思うようになった。
しかし欲しいと思える車がない。 理想は XK (なんだい特定ページにリンクできねーぞ)なんだけど、1000万あっても買えない… ってゆうかまず屋根のある駐車場のある家を買って、 その次って感じの車だ。
いい加減小さい車は飽きたので、もうちょっと走れそうな車にしてみようと、 クーペに的を絞って探してみた。 8年前はまだ少なかった車関係のWebページは、 Yahoo!自動車 を筆頭に非常に充実している。 活用しない手はないと思い、Webで情報を集めてみた。 その結果、 という厳しい現実が判明した。
最初に興味を持ったのはインプレッサだが、 ラインナップから2ドアクーペが消えて、 全部4ドアになってしまっていた。 続いてインテグラを調べたが、 2ドアクーペとはいえ、スタイルがいまいち気に入らない。 もうちょっと平らな車がいいのになあと思っていたところ、 街で見かけたのがセリカだった。 本気で車を選び始めるまで、セリカという車のことは全然知らなかったのだが、 意外に XK に似たスタイルであるということに気づいた。 さっそく買えるものかどうか調べてみたが、 実は街で見かけた型式のやつはとっくに廃盤で、 1999年に新しい形に変わっていたことが分かった。
写真で見たところの印象は、正直いってあまりよくなかった。 ユニークというか、変なデザインだと思えたのだ。 それでしばらくは対象外にしていたのだが、 他の車を調べるほどに、今買えそうなのはインテグラかセリカの2つしかないことが分かってきた。
インテグラとセリカを比べてみると、 世の中の評価では「セリカはインテグラにはかなわん」ということのようだった。 ただこれは走りの評価で、別にサーキットへ行ったり、峠へ行ったり首都高をぐるぐる回ったりしない身としては、 インテグラにかなわないセリカの一番下のグレードであっても十分な性能があると思えた。 今のミラージュにはタコメータもないのだが、 自分が運転する道では6000回転なんて回す機会はないのだ。 もちろん、回せるような車に乗れば回してしまうのが世の常なのだが、 セリカも結構回せるわけで、それなら十分じゃないかなと結論した。 それにとにかくセリカは安く、 その分オプションを充実させるのもいいなと思った。
ここまで検討して、じゃあ実際の車を見てみようと思い、 家の近所のベルノと、会社の近所のアムラックスで、それぞれ確認してみた。 …セリカの実物を見てみたら、 これが案外かっこいいと思えてしまったのである。 ぼってりしたリアはどうにもならないが、フロントはかなりよい感じだ。 写真映りが悪いってこういうことを言うんだなあとうなってしまった。 そういうわけで、セリカを買おうと決心したのである。

買うまで
さて車を決めたのはいいが、今度はどうやって買うかである。 これもWebを頼りにあれこれ調べてみたが、 そういうことを体系的にまとめたページはなく、 日記などにまとめられた車を買う顛末について書かれたページを総合することにした。 まずは試乗と思い、最近映画を見によく台場へ行くので、 ついでにMEGAWEBでSS-2に乗ってみた。 小さなコースを2周するだけの短い試乗だったが、 非常に静かでいい車だなと感じた。
トヨタのページもあさって、 オンライン見積もりなどを使ってみたが、 ここでディーラーのややこしい仕組みを知ることになった。 セリカを売っているのはカローラ店系列で、他の店 (たとえばトヨペット)では売ってないのである。 自動車業界では常識かもしれないが、 買う方からみるとアホな仕組みとしか思えない。 だが世の中のルールには従っておかねばならんと、 近所のカローラ店を探してみた。 すると、小さいながらも近所に1店あることが分かった。 そこで出かけて、話を聞いてみることにした。
ディーラーへ出かけた時点では、 必要なオプションと見積もり、大体の割引幅など、 調べ尽くせるだけ調べていたので、 対応してくれた営業さんよりこっちの方が詳しいような状況だった。 店の作りからして、セリカなんかより流行の車を扱う方が圧倒的に多くて、 慣れてないような雰囲気なのである。 2時間ほどダラダラとおしゃべりをして、 じゃあ考えますといって帰ろうとすると、 見積もりを作りましょうと提案された。 ここで見積もりを取ると、県内他店では取り引きできないことになってしまうと分かっていたので、どうしようかと逡巡する。 だが次に近い店はちょっと離れているし、 今後メンテを頼むときのことを思うと、やっぱり一番近いところに頼むのが一番かなと思い直して、見積もりを頼むことにした。 さらにその見積もりをサカナにオプションなんかの話を詰めていくと、 今日は月末(9/29)だから決めてくれたら安くしますよ、という話になった。 1時間ぐらいぐずぐずしていたら、かなり思い切った値段が出てきたので、 じゃあそれで、と決めてしまった。 ハンコを持って行かなかったのだが、 その後うちまで取りにきて、めでたく注文書ができあがったのであった。
この時点での注文内容は、ざっと以下の通りだった。 ETCは酔狂で付けてみた。 最近ETCレーンの不条理な優先扱いにむかっ腹が立っていたので、 それならついでに付けてやれと思ったのである。 ペイントシーラントというのはボディのテフロン加工で、 洗車が楽になるという触れ込みだったので頼んだ。 ものぐさな僕にはピッタリと思えたのである。
当日は夜も遅くなってしまったので細部の詰めは後日ということになった。 翌週、また店まで出向いてオプションを決め、 金額を出しなおして決定となった。

納車
ディーラーの話では、トヨタから車が届くのが10月末、 調整に1週間ほどかかって11月初旬に渡せるだろうとのことだった。 僕の週休は日曜と火曜なのだが、ディーラーは火曜日定休で日曜日にしか受け取れない。11月の最初の日曜日は3日だが、その予定だとちょっと厳しいだろうなと思い、 11月10日のつもりで待つことにした。
さて、納車待ちっていうのは非常につらいものである。 最初のうちは、関東近県のドライブガイドを3冊も買い込んでプランを立てたりして過ごした。 中頃になると、トミカを買ってきて遊んだり(幼児退行か?)、 あらゆる個人ページをあさり、すべての日記に目を通し、写真を見てはため息をついたりしていた。 ところでセリカ・オーナーのWebページは、 多くがサーキットでの話か、峠へ行く話、 チューニングや改造の話ばかりだった。 まあ車が好きでWebページ作るような人なら、 そういうことやるのは当然かもしれないが、 ノーマルのまま街乗りしている人は全然見つからなかった。 写真もすごい量が載っているのだけれど、 駐車場で止まっているだけのふつーのスナップばかりで、 これにもちょっと辟易してしまった (だったら見るなよ)。
10月30日に納車予定の確認をしてみたら、 車は今日届いたとのことだった。 さっそく登録の手続きを始めたらしいが、納車はやはり1週間後になるという。 11月4日に、ディーラーから11月8日納車可能と連絡がきて、 当初の予想通り11月10日の納車となった。
10日の朝には、ディーラーからわざわざ電話まで来て、 今から出ますと返事して出かけた。 まじめに車を買うのは今回が初めてと言ってもいい(わはは)ので、 まじめに話を聞くことにする。 まずはキズのチェックなど…と思って見ると、 フロント左側面に引っかいたような円形のキズを見つけてしまった。 日にかざさないと分からないような薄いキズなのだが、 たぶん磨き用の回転ブラシのエッジか何かでひっかいたのだろう。 「こんなキズあるけど、どうする?」と営業に聞いてみた。 さすがに慌てた様子の営業さん、クリーナーを持ってきてこすってみるが、 そんなんで取れるような傷には見えない。 20分ぐらいがんばってみたが、あまり改善できないようだった。 正直いって、今後自分で付けるであろうキズのことを思えば、 全然問題にならないレベルではあるのだが、 ケジメは付けといたほうがよいだろうと思い、 なんとかしてよと粘ってみる。 すると塗りなおしは難しいので、 10日後のペイントシーラントの仕上げのとき、 磨きをかけて目立たなくさせるという提案を受けた。 まあ妥当かなと思って、それを受け入れておいた。 その他、そのペイントシーラントのメンテキットの中にあったクリーナーのボトルから中身が漏れて箱がベタベタになっていたとか、 細かいところに行き届かない部分が見つかって、 営業も恐縮しているようだった。 僕みたいにのんきな奴でなかったらめっちゃ怒られてるところだろうなあ。
オプションについては、不足などはなかったものの、取り付け位置にはちょっと不満が。 TVアンテナはフロント窓の上部に貼られていて、ちょっと目障りな感じ。 慣れてしまえば気にならなくなると思うが、 どうせテレビなんか見ないんだから剥がしてしまおうかとも思う。 それからナビの音声認識用マイクがハンドルの正面、メーターにかぶるような位置についているのが最悪。 その場で位置を変えられないか聞いてみるが、 作業担当はここにいないということで、 貼ってあるだけなのかネジ留めなのかも分からない。 なんだかいい加減だなあ。 先の磨きのときについでに見てもらうという約束を取り付けて、これも保留にした。

その後の顛末
音声認識マイク、自分で無理やりはがしてみたら、1.5cmぐらいの穴があいていた。 なんのために開けたのか、後を両面テープでふさいである。 マイクは3cmほど左に動かして、メーターの目盛りに被らないように固定しなおし、 穴は似たような色のビニールレザーの切れ端 (昔使っていたCDケースから調達) を両面テープで貼り付けてみた。 適当に作ったわりに、色もマッチしていて目立たなくなったが…。 なんであんな大穴開けたんだろう。 物理的には何の機能も果たしていないように見えるが。 とりあえず満足のいく仕上がりになったので、これ以上追求しないことにした。
納車から8日目、 車に乗り込んだら ETC 本体が取り付け位置から外れて落ちていた。 両面テープで固定していただけだったのだが、剥がれてしまったのだ。 とりあえず元の位置へ押さえつけてみたが、8日で落ちるようじゃすぐまた落ちるに決まっている。 仕方がないので、後日クレームすることにして放置する。
10日後、ペイントシーラント仕上げのためにディーラーへ持っていった。 マイクのことはキャンセルし、キズとETC本体の再固定を依頼する。 またしても恐縮する営業さん。 しかたないよなあ…。 帰りは車で家まで送ってくれた。 三菱とは大違いな対応に驚く。 ってこんな程度で感心していてはだめか?
車は2日後に営業さんが持ってきてくれた。 キズは完全に消せなかったと正直に言われた。 見てみたが、暗い中ではちゃんと確認できなかったものの、 がんばってくれたんだしということでOKを出した。 ETCの再固定もできていたが、これはしばらく様子を見ないとわからない。 あと、すでに1700Km走っていたということで、オイル交換をサービスしてくれた。 「ご迷惑をおかけしましたので」ということだったのでお礼をいって受け取った。


インプレッション
試乗では SS-2 SSP にしか乗っておらず、 ハンドルが重くて大変だなと思っていたのだが、 SS-1 は非常に軽くて運転しやすかった。
実際に街を走ってみると、視界の悪さにはびっくりする。 車線変更は首振り確認しないと、横の車にぶつけそうになる。 特に左側の車両感覚はつかみにくく、横に何があるのか判らない。 慣れるまでは、左折が非常に怖く感じた。 リアも全然感触がつかめず、慣れるのに時間がかかった。 バックのときは、教習所で教えるやり方より、 サイドミラーを使った方がよほど視界が確保できる。 意外にもフロント側の感覚はミラージュとあまり変わらず、 一番難しいだろうと思っていた駐車場へ続く路地への左折は簡単だった。
エンジンの詳細は、正直いってよく分からない。 実際に乗ってみたところでは、検討時に想像していた通り、 SS-1 でもパワーを使い切るなんてことはありそうにないことがよく分かった。 慣らしの間、意識的に3000回転を使うようにしていたのだが、 1700Km走行までの満タン法による燃費は平均12.3Km/lで、 ちょっと目を疑った。 これから街乗り中心で、どれぐらいに落ち着くかが楽しみだ。
居住性は、僕にとっては非常に快適で文句は全然ない。 いろんなWebページで「狭い」と酷評されているが、 天井も十分高いし、何が不満なのか分からないほどだった。 ちなみに僕は、身長175cm体重60kg(ただ今ダイエット中)である。 走行音は、ミラージュがひどかったこともあって、セリカは非常に静かに思える。 エンジン音は、モーターのような高い音が響くものの、 全体としては静かで気に障ることはない。 路面からの音は期待よりも大きいが、不満に感じるほどではない。 サスペンションは固めで路面の凹凸をそのまま拾ってくる感じ。 悪路は走りたくないなと思わせるつくりだ。 自分で運転するのは全然構わないのだが、助手席だとちょっと辛いかもしれない。 一点文句があるとすれば、ドアの縁が上にあって手が出しづらいことかもしれない。 料金所や駐車場などで、チケットを取るのが非常につらい。
運転は、やはり慣れが肝心なようだ。 ペダルはラフに踏むとすぐガクガクッと来るので、気が抜けない。 クラッチワークについては、ゆっくり慎重にやるよりも、 しっかり踏んですばやくシフトアップする方が滑らかに走る。 上手に運転しないと、スムーズに走らない車だなあとつくづく思った。

ナビとオーディオ
ナビとオーディオはディーラーオプションの一体型で、 スピーカーは標準品である。 8スピーカーのスペシャルなメーカーオプションもあるのだが、 車の中のような環境で音響を追求するのって不毛だと思ったのでやめた。 実際に聞いた感じでは、スピーカーは問題ないのだが、 アンプとコントローラは機能不足でいまいちだった。 ようするにナビにオーディオがオマケで付いている感じで、 機能が中途半端なのだ。 改善するとすれば、まずここからかもしれない。
カーナビは本当に便利で、知らない場所へもどんどん行くことができる。 ただ意外に側道とか五差路、六差路などで微妙に誤解するような誘導をすることがあって、 最初のうちは間違って曲がってしまうことが何度かあった。 どうやらだまされないよう道をしっかり見て走れということらしい。 って当たり前のことか…。

ナビのこと
ナビメーカーがどこかが気になったのだが、 営業は知らない様子だった。 型番がNで始まるので、ナショナルかな? なんて思ったのだが、 どうも違うらしい。
さて先日友達の車に乗ったとき、彼の車のカーナビが同じインターフェース (グラフィックとか音声ガイドの声色とか)だということに気づいた。 聞いてみると ECLIPSE だという。 富士通系のメーカーによる装置だった。 へえ富士通か、とさらに調べたら、ECLIPSE は実は OEM で、 元メーカーはアイシンAWというメーカーだった。 トヨタ系列である。なあんだ。
本当は、オービスマップとか隠し機能があったらそれを使いたいと思っているのだが、 ここまで判明してもそういう情報は見つけられないでいる。 ないのかなあ隠し機能。

ETC剥がれ落ち
2003年2月末、またしても剥がれ落ちた。 どうやら両面テープの貼り付けが甘かったらしい。 接着面の10%も使用できていなかった。
装置は、曲面にも対応できる折れ曲げ可能な台にネジで固定できるようになっている。 実は以前の作業でネジ山を切ってしまい、台と分離できなくなっていたのだ。 このままでは完璧な接着ができないので、まずネジをなんとかすることにした。 ハンズの工具売り場で、切れた山でも回せるドライバを探したが、 他に「切れた山でも滑らなくする魔法の液体」なんてのも見つけてしまった。 ちょっとオカルトぽいのでやめて、ネジの頭を掴んで回す専用ペンチ (滑り止めの刻みが普通のペンチとは直角に入っている)を買った。 それを使って痛んだネジを回し取り、同じ径のネジと入れ替えた。
さて接着だが、今度は両面テープの中でももっとも強力と思われるものを購入、 分離した台を曲面に合わせて変形させ、全体が密着するよう接着した。 その後本体をネジ止めし、考えられる限り最良の状態で付けてみた。 これで落ちたら、後は車に直接ネジ止めするしかあるまい。

改善対策
ETC が剥がれ落ちた翌日、改善対策の通知がきた。 燃料タンク内の逆止弁の組付けに不適切なものがあり、 高温状態でキャップを取ると燃料がこぼれ出る恐れがあるという。 夏になったら困るので、さっそく修理にだすことにした。 ハガキには最長2時間40分の作業とあったが、電話で確認すると、 最悪の場合燃料タンク全体の交換になり、その場合部品取り寄せで1日かかってしまうので、2日間預かりたいという。 それじゃ止むを得ないということで、水曜日の夜にディーラーへ持っていった。 金曜の夜にとりに行くつもりでいたら、木曜の夜には仕上がったと連絡がきた。 帰りは遅くなると言ったら、じゃあ駐車場に止めておいてキーはポストに入れますよ、 という。 本当は話を聞きたかったのだが、取りに行くのも面倒だし、届けてもらうことにした。
帰りに見に行ったら、車はちゃんと駐車してあった。 偉いなあ。

2003年3月の状況
小さな傷が増えてきた。 全部で10か所ぐらいあると思われる。 多くはフロント正面にあって、跳ねた石でできた傷やえぐれだ。 ひとつ、破片がめり込んだままのものもあって、 どうにかした方がいいのかなあと思いつつほおってある。 左前のタイヤハウスの後ろ部分には、なぜついたのか分からないスリ跡があるのだが、 目立たないので無視している。
ここまでで7,800kmほど走っている。 燃費は常に11km/l前後。 中身はカローラだけあって、よく走るものである。 慣れてきたためか、運転が乱暴になり始めた感じ。 ばーっと走りたいときは3,500回転ぐらいでシフトアップしていて、 それはそれでスムーズに走れる。 逆にそおっと走ろうとして2,000回転ぐらいで繋ごうとすると、 かえってカクカクしちゃってよくない。 …ヘタってことだろうか。 こういう場合のための運転教則本はないのかなあ。


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